2008年7月25日 (金)

トラウマのアニメ療法

Photo 腰、首、肩、頭などの症状で来院、メンタル面のクリニックにも通院されており、過去のトラウマが原因になっていることは自覚されている様子。

身体のバランスも少しずつ改善されてきた4回目の治療にて、ご自身の方からトラウマの改善を相談された。

患者:「過去のトラウマのことを考えると、左手首を切りたくなるのです・・・・」

保井:「では、その3年ぐらい前の出来事が身体に影響を及ぼしているかどうか検査してみますので、その場面をイメージしてもらえますか?」

患者:「はい・・・・・」

保井:「身体は、緊張反応を示していますね」「では、その過去の出来事の映像をプラスのイメージに修正したり、プラスに受け止めている自分に置き換えたりできますか?」

患者:「・・・・・・・」

保井:「おそらく、つらい出来事だと思うので、そのマイナスの出来事をアニメやコメディー、あるいは動物などに例えて、その映像からプラスのイメージを敢えて創ってもらえますか?」

「この施術の目的は、脳に柔軟性を付けて、新しい神経経路を創ることが目的ですので、ゲーム感覚でマイナスの映像をプラスに変えてもらえますか?」

「現実の出来事をあえて歪曲させるので、自分に嘘を付いているかのような感覚になるかもしれませんが、施術のために、敢えてそのストーリーをご自分の都合のよいよう創り替えてもらえますか?」

患者:「はい、分かりました・・・・」

保井:「いいですね。そのイメージですと、マイナスのパターンからプラスのパターンに身体は切り替わっていますよ」

「今のは視覚的なイメージでしたが、言葉や話などの聴覚的なマイナスのイメージもなかったですか?」

患者:「ありました。」

保井:「では、その言葉や話も含めてマイナスのイメージとプラスのイメージをしてもらえますか」

患者:「はい、分かりました。」視覚と聴感覚を含めたイメージを行う。

保井:「では、そのマイナスとプラスのイメージで施術してみましょう。

心身条件反射療法を施し、さらなる検査を行う。

保井:「トラウマの出来事をイメージしてもらうと、身体は、まだ、他の場面で「緊張パターン」を示すようですが、他にマイナスの場面はありますか?」

患者:「はい、あります。」

保井:「では、そのマイナス場面をイメージしてみてください」

患者:マイナスのイメージングをする。

保井:「そのイメージで身体が緊張反応を示しますので、再度、それをプラスに変えてみてください」

患者:プラスのイメージングをする。

保井:「はい、いいですね。」「それでは、そのマイナスのイメージとプラスのイメージで施術してみましょう」

心身条件反射療法を施し、更なる検査を行う。

保井:「身体はまだ、そのトラウマの出来事で『緊張パターン』を示していますので、まだ、他のマイナスの場面があると思いますが、他にありませんか?」

患者:「はい、あります。」

保井:「では、そのマイナス場面をイメージしてみてください」

患者:マイナスのイメージングをする。

保井:「そのマイナスのイメージで身体が緊張反応を示しますので、それをプラスに変えてみてください」

患者:プラスのイメージングをする。

保井:「はい、いいですね。」「それでは、そのマイナスのイメージとプラスのイメージで施術してみましょう」

心身条件反射療法を施し、検査をする。

保井:「トラウマの出来事のイメージでは、もう緊張反応を身体は示していないようですが、他に思い当たる辛い場面はありますか?」

患者:「いいえ、ありません」

保井:「トラウマの出来事の検査では、3つの場面が「緊張パターン」を示していましたが、その3つの場面はつながっていますか?

患者:「はい、つながっています」

保井:「では、その三つの場面をつなげて、映像を進めて、その映像が終わったら、その映像を逆戻しにして最初の映像に戻してもらいますか?」「深呼吸をしながら、ゆっくりとご自分のペースでイメージングして下さい。」

患者がイメージングを行っている間、心身条件反射療法を施す。

保井:「はい、いいですね。過去のトラウマの実際のイメージをしても身体は緊張パターンを示しませんね」「身体の緊張反応による症状は取れたようですが、気持ちにも変化はどうですか」

患者:「いいですね。」

保井:「ちなみに、その過去の辛い映像は何に例えてイメージされましたか?」

患者:「動物です」

保井:「なるほど」「施術後は脳に柔軟性が付いて、新たな神経回路網ができているはずですから、ご自分でも今日のイメージを復習して、その神経回路を強化してみてください」

患者:「分かりました」

この施術は10分ぐらいで終わる施術だが、文章で書くと結構長く感じる。

この施術のポイントは、過去のトラウマによる脳の「緊張パターン」、すなわち様々な症状を引き起こす神経回路パターンとは別の神経回路パターンを作ることが目的になる。

過去の辛い出来事をイメージしても脳が過敏状態にならないように、新たな「リラックスパターン」の神経回路を作ることができるように、できるだけ、ゲームや遊び感覚で行うのが大切ポイントになる。

過去のトラウマを切り替える際に、「心を入れ替える」ことや「自分の性格を変える」などの精神論的なことで諭しても逆効果になる。なぜならば、トラウマとして脳にプログラムかされるような人は、頭がいい人が多いので、そのようなことは理屈ではすでに分かっている人がほとんどである。

変えるのは頭ではなく、感覚を変えることが重要になる。

辛い出来事をまともにイメージすると、脳をその時を再現して、時にはパニック発作を引き起こしたりすることもあるので、十分に注意を払うことが必要になる。

しかし、心身条件反射療法をうまく使えば、辛いトラウマもゲーム感覚でプラスに転換することが可能になる。

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2008年6月 9日 (月)

うつ病(やる気が出ない)

3か月以上前から、やる気が出ない鬱(うつ)症状、朝早く目が覚めるなどの症状で悩まされる。

メンタル症状に加えて、口が渇く、動機、身体の緊張等の症状もあるとのこと。

ファミリーカイロを受診する5日前には、心療内科を受診、薬を処方される。

思い当たる原因は、職場環境の変化でるとご自身で認識されており、今回の症状が始まった時期と一致する。

教員をされている方で、4月から新たに学級担任の職務に就かれたとのこと。

三年ほど前にも学級担任の職務に就かれていたが、それまでは他の職務に就かれており、久しぶりに学級担任になられたとのこと。

久しぶりの学級担任だからという単純な職場環境の変化で、このような症状がでるとは考え難い。

心身条件反射療法(ニューロパターンセラピー)にて原因を調べてみると、3年前に学級担任をされていたときに、人関係で「緊張パターン」に条件づけされているという反応が示された。

その人関係の「緊張パターン」を整理して、「リラックスパターン」に切り替えると、身体の緊張は明らかにリラックス状態になり、ご本人もその変化を自覚されていた様子。

恐らく、過去の出来事がきっかけで、感情面と身体面が緊張パターンにプログラム化されたのが原因のようだった。

原因が他に絡んでいなければ、恐らくやる気が出ない感情や朝早く目が覚める自律神経系の問題は早期に改善されるだろう。

最近はうつ症状の方が増えているというニュースをよく耳にするが、「緊張パターン」を引き起こした原因パターンさえ明確になれば、症状の改善と同様に、感情面も改善できる。

病的な条件づけが強化されていなければ、うつ症状の改善はそれほど難しいことではない。

肉体面の条件づけも心理面の条件づけも、改善するときには、新しい神経回路が構築される。

脳科学的に治る過程をいえば、脳のネットワークの配線が新たに構築される→脳のプログラムが構築されるというプロセスを経る。

メンタル的にいえば、潜在意識レベルの気付きを得て、新たな心の習慣を獲得したといえるだろう。

エネルギー的にいえば、新たな波長がプラスアルファーされて、適応できる新たなチャンネルが増えたということになる。

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2008年4月25日 (金)

リストラによるトラウマを早期に改善

休日に、治療院で雑用をしていたところ、2年ほど前に通院されていた患者様から電話があった。「今日は休診日なのですがどうされましたか」と尋ねると、事情は話されなかったが、とても辛い様子なので来院していただいた。

肉体的には首や肩などに痛みが強く、精神的には悲しみの感情が解放できない様子。

事情をお聞きしてみると、昨日、急にリストラを言い渡されたとのこと。一日中、泣きながら仕事をされていたらしい。

このマイナスパターンを切り替えるために、第三者的な立場に立ってもらい、まずは、ご自分がドラマの脚本家になったつもりで、マイナスのシナリオとプラスのシナリオをそれぞれ3つずつ作ってもらった。

心身条件反射療法(ニューロパターンセラピー)にて、マイナスの心身パターンとプラスの心身パターンを確認した後、脳の柔軟性を高めるために施術を行った。

また、今回のリストラ以外にも家族関係のストレスも重なっていたので、そのマイナスパターンも心身条件反射療法にて切り替えた。

完全には感情が抜けきれない様子だが、笑顔もでて症状も改善された。

このような感情的なショックは、ある種のトラウマになるので、早期に切り替えることが必要だ。

この切り替えをしないままで、マイナスの「緊張パターン」が脳にプログラム化されると、肉体的にも精神的にも、さらには社会的にもマイナスのパターンになりかねない。

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2008年4月 7日 (月)

マズローの欲求五段階層説

メンテナンス的に通院されている患者さんが、最近、夕方になると友人と飲みに行きたくなるような癖がついているようで、友人と飲みに行く回数が増えて、これではよくないのではないかと心配されているとの相談を受けた。

本質的な原因を調べてみると、奥さまに自分のことを認めてほしいという承認の欲求が隠れていた。

脳はその欲求を埋めるために、外へ飲みに行くことで、満たされると錯覚するが、飲みに行ったあとは、いつも虚しさを感じるという。その悪循環が繰り返されているということで、飲みに行きたくなるという欲求が繰り返されていた。

有名な「マズローの欲求の五段階層説」では、第一層に生理的欲求、第二層に安全の欲求、第三層に所属の欲求、第四に自尊の欲求、第五に自己実現の欲求があると述べられている。

このクライアントさんは、経営者の方で、傍から見れば、事業も成功されて、ご家族も円満で、客観視すれば、ご自分でもそのことは認めているのであるが、さらに高次元の欲求を満たそうとされている様子。また、マズローの五段階欲求説で示されているような「自己実現の欲求」へと、なかなかすすんでいかない自分にも悩まれているらしい。

マズローの欲求の5段階層説で述べられているように、人それぞれの欲求のレベルは異なるが、どのレベルだからと言って、良いとか、悪いとか、次元が低いとか高いとかは判断できないだろう。

大昔の狩猟・採集時代では、生理的欲求や安全の欲求を満たそうとする人が多いいだろうし、戦争がある時代では当然、安全の欲求が高まる。

マズローのような五段階説のレベルを見ると、人は高位の自己実現の欲求を満たすように努めなくてはならないと、決めつけてしまう人も少なくはなかもしれない。また、階段を上るように、生理的欲求から安全の欲求へ、さらには自己実現の欲求へと登らなければ、人間失格という錯覚が生じるかもしれない。

そのような「全か無かのような思考パターン」になると、生理的欲求や所属の欲求などを持つ自分に否定的になり、自虐的な結果にもなりかねない。

世の中には、自分の能力・可能性を生かして、自己の成長を図りながら世の中に貢献したいとういう自己実現への欲求につながっている人はたくさんいる。しかし、この段階へ達したからといって、生理的な欲求が無くなるわけではない。その欲求よりもさらに自己を満足させる自分を発見したという意味で、自分を満足させる波長が広がったと解釈した方が、より矛盾なく、その段階を自然に受け止められると思う。

欲求の規模の大小にかかわらず、本来は人それぞれに自己実現の欲求を持ち備えているのであるが、違いがあるとすれば、その波長が狭いのか、広いのか、柔軟性があるのか、柔軟性がないのかによるのではなかろうか?

人それぞれにその欲求の波長は異なり、環境や時代の変化に伴って、その欲求は変化するという前提条件も認識することが必要だろう。

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2006年7月11日 (火)

目、首、肩の痛み&アルコール依存症

目や首、肩の痛みが強くて通院されている女性が、治療をする度に症状改善されることを実感されて、他の問題も改善されるのではないかと悟られたのだろう。実は数年前からアルコール依存症で悩んでいるとのこと。

毎朝、朝の4時ごろ目がさめて、アルコールを飲み、それから眠れない日々が続いているという。

検査をしてみると、ご主人との関係や主婦業に対するストレス感情が隠れていた。

ご主人に対してのストレスは、「できるだけご主人にその本音の感情を話されたほうが良い方向へと改善されますよ」とアドバイスさせていただいた。しかし、ご主人に本音を語ると、ご主人との関係がもっと悪くなるのではないかという不安からなかなか言い出せないとのこと。

その後、何度か躊躇して話す機会を逃したとのことだったが、思い切ってファミリーカイロで分析された本音の感情を話され、その不満に加えて、離婚しなければならないかもしれないという不安もあったが、どんなに生活が貧しくなろうとも、死ぬまで一緒に暮らしていきたいという覚悟も涙ながらに話されたとのこと。

すると今までストレスを紛らわすために飲んでいたお酒が、不思議なくらいほしくなくなったとのこと。そして、ご主人の態度も変わり、いつもの建前的な電話の声とは異なり、電話の向こうでもご主人の声が弾んでいるのがわかるという。

アルコール依存症を対象にした病院にも相談したが、カウンセリングと薬で調整も可能だということだった。しかし、薬で治療するというところが怖くて、そこには行かなかったとのこと。結局、ファミリーカイロで完治することができ、「この治療法はすごいですね」とご本人も驚かれていた。

ストレスが明確になり、開放されることにより、今までぶり返していた目の痛みや痙攣もほとんどなくなり、潜在的に隠れていた心の影響がいかに体に影響を及ぼすかということを体験され、感動し、とても喜ばれていた。

体の改善のみならず、ご夫婦の関係も修復され、生き生きされている様子を見させていただけると、このような人生の方向修正のお手伝いをさせていただける我々もとてもうれしく思い、ライフコンパス(生命の羅針盤)の目的が実際の現場で達成された喜びを深く感じさせていただいた。

ご夫婦の関係も良くなり、「主人も先生にはとても感謝しています」といってくださるが、我々の治療法を信頼していただき、アドバイスを素直に聞いた下さったことに感謝、感謝である。

臨床現場でいつも感じることであるが、体の症状のみならず、人と人との関係性をも改善する気づきを得ることができるこの治療法をもっと多くの人に知ってもらわなければならないとつくづく感じさせられる。

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