2008年7月10日 (木)

「喜び」と「楽しみ」は創り出すもの

一週間前に顔の湿疹が出始めて、とても痒みと痛みが伴うような感じとのことで来院。

原因を調べてみると、ご自分の資格試験のこと、二人目の子供を産もうか、生まないかのストレスが絡んでいた。

資格試験の緊張パターンの原因を調べてみると、合格するかどうかも心配なようだが、その合格した後の不安が、「緊張パターン」になっていた。

資格試験を受けている人に多いケースではあるが、「合格したいという自分」と「合格すると大変だ」という二人の自分が葛藤して「緊張パターン」になっている状態。

合格した後は、実際にはどうなるかわからないのに「○○の責任が生じるのではないか?」などの錯覚が生じて「緊張パターン」を示している。

このようなマイナスのパターンになると、アクセルを踏みながら、ブレーキをかけている状態になり、自分の実力が発揮できないだろう。

二つ目の緊張パターンも、板挟み(ダブルバインド)状態で、現在のお子さんが4歳で、そのお子さんのためにももう一人・・・・生んだ方が良いようだが、生むと大変そうで・・・・と悩んでおり、ご夫婦はそのことを第三者を交えて話し合ったらしい。

結論的に、一人も大変だったから、二人目も大変で、どっちらにしろ大変なんだから生んだ方がいいのではないかというような結論に達したらしい。

理屈では納得したが、何かモヤモヤした感じが残っているとのこと。

心身条件反射療法で検査を行うと、二人目のお子さんを授かっているイメージをしてもらうと「緊張パターン」を示す。

今のご自分の本音は二人目は欲しくないということを認識してもらった上で、もしかしたら、それは錯覚による制限かもしれないので、その辺を調べてみますかと尋ねると、調べたいということなので調べてみた。

検査をしてみると、子育てに対するネガティブな自分への潜在的な言葉が、聴覚的に過敏反応を生じさせているということが分かった。

患者様にそのことを尋ねてみると、「そうです。確かに、自分で大変だ、大変だ」といっているという。

そこで、二人目ができると、大変だけど楽しくて、喜びもたくさんありますよというような言葉に変えてもらい、心身条件反射療法を施すと「緊張パターン」は解消された。

施術後、「楽しみや喜びは」、待ち望むものではなく、創り出すものだから、創ろうと思えば創ることできませんか?と尋ねると、腑に落ちた様子で、そこで再度、心身条件反射療法を施すとモヤモヤ感がすっきり晴れた様子だった。

一般的にも、喜びや楽しみは受け取るものであって、創り出すという発想はあまりない。

通常は、喜びや楽しみは受けるものだと錯覚して、創り出すものだという発想にまでは及んでいないことが多い。

再度、二人目を授かったときのイメージをしてもらい検査をすると、「緊張パターン」は解消された。

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2008年6月28日 (土)

野球青年の苦悩(理性と感性のバランス)

高校一年生になる野球部の男の子のお父様から相談のお電話をいただいた。

中学まではピッチャーとして調子が良かったが、昨年の8月に引退後、自主トレなどして、色々と投球フォームを研究して、工夫していたが、だんだんと投げる感覚がつかめなくなったらしい。

お父様がビデオで撮影していた前の投球フォームと現在の投球フォームを比較しながら熱心に投球フォームを研究しているとのこと。

来院してご本人に聞いてみると、簡単なキャッチボールでもボールのリリースが早くなっているなど、技術的な投球フォームやスピードが上がらないことなどに悩んでいる様子。

本人も自覚しているように、頭で考えて、投球感覚がつかめていない様子。

まずは、肉体面の検査をしてみると、肩関節に関連する筋力はほぼ正常で、痛みや違和感もない様子。

そこで、投球のイメージをしてもらい、筋力検査をすると、筋力が極端に低下する反応や、下肢長差にズレが生じる「緊張パターン」の反応を示す。

保井:「普通のキャッチボールをイメージしてみてください。」

「そのイメージで投げると身体が「緊張パターン」を示すけど、どんな感じで投げているかな・・・」

患者:「○*□%▽?・・・・」(何か技術的なことを話されていたが?・・・)

保井:「何のために投げているかな・・・」(あえて脳を混乱させるような質問をする)

患者:「???・・」「相手の胸に目掛けて?・・・」

保井:「相手がキャッチしやすいように投げているのかな?・・・」

患者:「そうです。」

保井:「投げているときは楽しそうですか?・・・」

患者:「いいえ・・・」

保井:「では、色々と技術的なことを考えて投げているのが「緊張パターン」で、相手がキャッチしやすいように楽しく投げているのが「リラックスパターン」の反応なので、脳のプログラムを「緊張パターン」から「リラックスパターン」に切り替える施術をしましょう。」

心身条件反射療法の施術後、もう一度、キャッチボールのイメージをしてもらうと、緊張パターンは解消された。

次に、ピッチャーとして投げるイメージをすると反応を示すので、バッターが立っている状態とバッターが立っていない状態でイメージしてもらうと両方のイメージで反応を示した。

保井:「では、マウンドからバッターなしでイメージしてみましょうか?」

心身条件反射療法では緊張パターンを示す。

保井:「投げた後の身体の感覚はどんな感じですか?重い感じですか?それとも軽い感じですか?」

患者:「重い感じがします。」

保井:「それでは、「緊張パターン」が重い感じで、「リラックスパターン」が軽い感じで、施術してみましょう。」

施術後、身体感覚の緊張パターンは解消された。

保井:「次に、投げた後のボールはどんな感じに見えますか?調子のいい時と良くない時の違いはどんな感じですか?」

患者:「いい感じの時はシュッと早い感じがして、良くない時は、遅い感じかな?・・・」

保井:「では、「緊張パターン」は球が走っていない感じで、「リラックスパターン」は球がシュッと走っている感じで施術してみましょう。」

施術後、視覚的に条件づけされた「緊張パターン」は解消された。

保井:「次は、投げた後、キャッチャーが受ける音をイメージしてみましょうか?」

検査では緊張パターンを示す。

保井:「調子のいい時とよくない時のミットに入る音の違いはどんな感じですか?」

患者:「いい時はビシッという感じで、良くないとはボスッという感じです。」

心身条件反射療法後、聴覚に条件づけされた「緊張パターン」は解消された。

全体的な感覚と、身体感覚、視覚、聴覚に関連する「緊張パターン」を全て切り替えた後、最初に示された肩の投球イメージによる筋力低下は解消された。

スポーツの技術を向上するために、技術的な理論も大切だが、そこの理屈にあまりにも固執し過ぎると、身体に制限が生じて、「緊張パターン」が生じてしまう。

一例として、歩くときに、「右の踵を上げて、つま先を上げて」などといちいち頭で意識して歩くと、ぎこちない歩行になる。

最初は技術的な指導から入り、意識して調整する必要もあるが、意識から無意識状態へと身体を学習させて、後は身体感覚を磨くことが重要になる。技術ばかりに軸足を置いてしまうと本来の身体能力は制限されてしまうだろう。

理屈で考える理性も大切だが、感性が主体にならなければ、理性が主体になり過ぎると「こころとからだ」が分離してしまい、様々な障害を引き起こす。

料理でいうと、理性は、味を引き出すスパイスになり、感性は素材になる。

スパイスによって、濃すぎず、薄すぎず、程よい味加減が料理を引き立てるように、程よい理性や理屈が、その人の素材となる感性(本来の身体能力)をうまく引き出す。

スポーツに限らず、ビジネスや人生においても理性に偏り過ぎると、その人本来の素材(自分らしさ)が引き出せなくなるだろう。

理性と感性のバランスには、理性を程よいスパイスとして考えると分かりやすいだろう。

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2008年6月27日 (金)

「陰徳」=財(利益)

先日、ある会社役員の方で、身体の症状を検査してみると、腹部に膨満感がある。

原因を調べてみると、未来のビジョンに「緊張パターン」を示す。

お聞きすると、現在会社を大改革している途中だという。

保井:「では、改革した後の理想の会社の状態を想像してみてください。」

患者様が、理想の状態をイメージしている間に、検査をしてみると、「緊張パターン」を示す。いくつかの角度から理想のイメージを試みたがやはり「緊張パターン」を示す。

数値的な目標は立てられているようで、その数値からの理想状態をイメージして検査をしてみても「緊張パターン」を示す。

その数値によって顧客が満足して、社員が満足するという単純な方程式でイメージしてもらうと「緊張パターン」を示し、逆に社員が満足して、その末端の顧客が満足するというイメージをしてもらうと「リラックスパターン」を示す。

保井:「今まで会社経営をされていて、理想の状態はなかったですか?」

患者:「あります。会社経営に携わるきっかけになった原点があります。」

保井:「では、その原点が未来へのビジョンへとつながりませんか?」

患者:「つながります。・・・」

患者様が会社経営に携わるきっかけとなった原点に帰って、未来のビジョンをイメージしてもらい、心身条件反射療法を施すと「緊張パターン」は解放され、腹部の症状も解消された。

頭で考えているビジョン(理性)と身体で感じているビジョン(感性)とがぶつかり合っている状態だった。

理性で完璧な計画を立てても、感性が納得していなければ、そのしわ寄せは身体に生じるか、組織内部に生じるだろう。

やはり、理性と感性の統合はとても大切である。

たとえ、会社経営で、多大な財を築いたとしても、「感性」が喜んでいなければ、遅かれ早かれその財はマイナスへと転じるだろう。

バランスの取れた経営者は、財が増えれば、その何パーセントは、寄付などして、人を喜ばすこと(陰徳)に使っているといわれている。

人を喜ばせること、すなわち「陰徳」と財(利益)はイコールの方程式が存在しているように感じる。

人を喜ばせることにつながる財(利益)は正の循環を生み出すが、人を喜ばすことのできずに得た財(利益)は負の循環を生み出し、不幸を呼び寄せるのかも知れない。

今回の患者様の原点が何であったのかは知らないが、恐らく人を心から喜ばせ、幸せにしてあげる原点に戻られたのではないかと察する。

経営者としては当たり前のことかもしれないが、その当り前でシンプルなことを継続して、実業の現場で実践するのが難しいのかもしれない。

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2008年6月25日 (水)

理性と感性の統合

肩からひじの痛み、首のコリ、全身のだるさなどを訴えて来院されている患者様で、何度か通院されて、仕事や家庭での「緊張パターン」が、ある程度明確になって症状もかなり改善されてきたが、まだ、症状が戻ってくる感じなので、まだ本質的な「緊張パターン」の原因が明確でない様子。

原因を調べてみると、未来の仕事に関連した「緊張パターン」の反応がでる。

保井:「未来の仕事で何かストレスになるようなことはないですか?」

患者:「今、自分の趣味の作品(創作活動)を、ネットを通じて販売しようと計画しているんですよ・・」

保井:「それでは、その計画の理想の状態を想像してみてください。」

そのポジティブなイメージで検査をすると、緊張パターン反応を示す。

つまり、顕在意識(理性)で考える理想と潜在意識(感性)で考える理想とがぶつかり合っているということである。

すなわち、頭で考える理想(理性)と体で感じる感覚(感性)とがぶつかり合っているという状態で、身体に「緊張パターン」を引き起こしているのである。

保井:「では、なりたい自分になったとしたら、どんな姿が見えますか?」

患者:「ん~・・・今、ふと、思い浮かんだのは、人をどこかに案内していますね・・・」

保井:「旅行のコンダクターさんみたいな人ですか・・・」

患者:「いや、分からないのですけど、ふと思い浮かんだんですよ・・・」

保井:「では、旅行のコンダクターをされているようなご自分の姿を想像してみてください」

すると、身体は「緊張パターン」を示さない。

保井:「感性的にはそのような仕事が理想的なようですが・・・」

患者:「いや、旅行コンダクターのような仕事をしたいと思ったことはないのですが、・・・でも、何か人を案内するような仕事は好きかも知れません。」「実は、教員の免許を持っいて、昔、小学校の先生もしたことがあるんですよ・・・、でも、嫌になって辞めましたけど・・・」

保井:「学校の組織が嫌で、教えることは好きだったかもしれませんね・・・」

患者:「そうかもしれません・・・」

保井:「では、今のご自分の創作活動の販売と並行して、その技術を教える教室を開くような方向性はどうですか・・・」「そのような未来のご自分の姿を想像してみてみますか?」

患者:「教室は考えたことなかったけれど・・・」

その話になると、患者様の顔がとても明るくなり、未来の「緊張パターン」も示されず、教室をするための場所をどこにしようかという心配にシフトしていた。

今までモヤモヤしていたご自分の未来の方向性が明確になった感じで、ご自分が活かされている未来が想像できているかのようにワクワクされている様子。身体反応もすべて解放された。

本当になりたい自分を知っている人は、案外少ないように感じる。理性でなりたい自分を目指して、なってはみたが、何か感性的に満足できないという人も少なくはないだろう。

理性で満足して、感性で満足できないという矛盾が生じていれば、ほとんどの場合、そのしわ寄せで、身体になんらかの症状が生じたり、病気になったりするだろう。

ご自分の理想が、感性(潜在意識)レベルで満足できているかどうかは、心身条件反射療法のような、身体の神経反射反応を利用した検査法でないと明確にはならないだろう。

自分が自分らしく生きるために、理性と感性の統合はとても大切である。その統合のために心身条件反射療法は非常に有効なツールになる。

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